自閉症スペクトラム障害児の脳の特徴を解明

掲載日:2014-4-4
研究

本学医薬保健研究域医学系の三邉義雄教授,子どものこころの発達研究センターの菊知充特任教授らの研究グループは,産学連携のプロジェクトで開発した「幼児用脳磁計(Magnetoencephalography:Meg)」を用いて,3~7歳の幼児を対象にDVDを鑑賞している最中の脳の活動を測定し,その結果,自閉症スペクトラム障害児は,脳の左前方部と右後方部のつながりが普通に発達した幼児と比較して低下しており,さらに,このネットワークの低下が,社会的行動の障害と関連していることが分かりました。

これは,幼児における自発的な脳の活動のネットワークを覚醒状態で調べ,その社会的行動との関連を示した,世界で初めての報告であり,将来的には,早期の診断が正確になることや治療効果のモニターとして応用されることが期待されます。

この研究成果は,3月20日に英国科学誌「Social Cognitive and Affective Neuroscience」 オンライン版に掲載されました。

自閉症スペクトラム障害幼児で低下していた脳のネットワーク(赤線の方向)

自閉症スペクトラム障害幼児で低下していた脳のネットワーク(赤線の方向) ※黒い点はセンサー

FacebookPAGE TOP