国内における通信指令員による口頭指導の地域差改善が院外心停止患者の生存率を改善する可能性を証明

医薬保健学総合研究科大学院生 西 大樹,神藏 貴久,および医薬保健研究域医学系稲葉英夫教授らの研究グループは,2007年から2011年に日本国内で発生した約38万人の大規模な院外心停止データから,一般市民が目撃した約15万人のデータを抽出・解析し,119番通報を受けた消防からの心肺蘇生に関する口頭指導感度と口頭指導受入れ率が上位の地域では,下位の地域と比較して院外心停止患者の生存率が有意に高いことを明らかにしました。これらの結果から,日本国内において口頭指導の地域差を埋めるためのより先進的な口頭指導プロトコール(手順)の普遍的導入や口頭指導を行う通信指令員の教育研修体制を確立することにより,国内における院外心停止患者の救命率の向上につながることが期待されます。
この研究成果は欧州蘇生協議会の医学雑誌「Resuscitation」オンライン版に 10月22日(イギリス標準時間)に掲載されました。2016年1月に発行される同誌冊子体にも掲載される予定です。

【用語解説】
口頭指導感度:心停止を目撃した市民(バイスタンダー)が自発的にCPRを行った症例を除いたもののうち,口頭指導が行われた割合
口頭指導受入れ率:口頭指導が行われた症例のうち,口頭指導に従い心停止を目撃した市民(バイスタンダー)がCPRを行った割合

 

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