医薬保健学総合研究科の御簾博文特任助教，医薬保健研究域医学系の金子周一教授，篁俊成教授，大学院医学系研究科博士課程の石倉和秀大学院生を中心とするグループは，これまで提唱してきた，肝臓が産生するさまざまな機能未知の分泌タンパク”へパトカイン”について，糖尿病で過剰に作られるセレノプロテインPと呼ばれるヘパトカインが，血管新生を低下させることを見出しました。 これは，糖尿病患者の体内では，セレノプロテインP が肝臓で過剰に作られるようになり，血管新生を低下させることで足切断などの合併症が起こりやすくなるというもので，今回の発見により，セレノプロテインP の働きを下げる薬剤の開発が糖尿病患者の合併症に対する新たな治療につながると期待されます。
この研究成果は7月2日午前9時（イギリス夏時間）に，欧州糖尿病学会誌Diabetologia オンライン版に掲載されました。
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