公開市民講座「ウイルスとの闘いと共存 -コロナ禍を乗り越えるために-」を開講

10月10日,先端科学・社会共創推進機構は,宝町キャンパス・十全講堂にて公開市民講座「ウイルスとの闘いと共存 -コロナ禍を乗り越えるために-」を開講し,県内外の一般の方,医療関係者や本学学生・教職員など97名が参加しました。本講座は,読売新聞東京本社北陸支社の協力を得て平成24年度から実施しているもので,今回で9回目となります。

和田隆志先端科学・社会共創推進機構長によるあいさつの後,医薬保健研究域医学系の市村宏教授が,「人類とウイルスの闘いの歴史 -『新型コロナ』とは-」と題して講演しました。かつて世界的に大流行したウイルス感染症の話に触れながら,今日の新型コロナウイルス感染症の特徴について説明。さらに,野生動物と共存していた微生物が環境破壊などで宿主をなくし,ウイルス感染症の病原体となる可能性があることを告げ,ウイルスばかりに注目せず,長期的かつ幅広い視野で考えることが大切であると述べました。

続いて,中村裕之医薬保健研究域長が「感染を未然に防ぐには? -地域社会における予防策-」と題して講演し,マスクや手洗いなどの基本的な対策に加え,正しい生活習慣で免疫機能とメンタルを高めることが感染症予防の第一歩であると説明。また,過度の自粛は人的交流を阻害しストレスの原因になることを指摘し,感染症への正しい知識を持って「正しく恐れる」ことの重要性を示しました。

その後,「『新型コロナ』に立ち向かうために -グローバルな連帯の重要性-」と題して,人間社会研究域法学系の堤敦朗教授が講演しました。世界保健機関(WHO)での活動経験を踏まえながら,WHOの仕組みや役割について紹介。また,世界的な予防ワクチンの開発の必要性,さらに予防ワクチンを複数国で共同購入する国際的な枠組み「COVAXファシリティー」について言及しながら,現代は「国境なき世界」だからこそ,あらゆる事柄を世界規模で考える視点が人類共通で必要になってくると述べました。

各講演後には多くの参加者が質問を投げかけ,講師が一つ一つ丁寧に応答。本講座は参加者にとって,コロナ禍における日々の不安や疑問を解消する機会となったようでした。
 

  • 講演する市村教授
  • 講演する中村医薬保健研究域長
  • 講演する堤教授
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