北陸4大学連携まちなかセミナー「AIは怖くない!~AIと人間の幸せな共生~」を開催

掲載日:2019-11-26
ニュース

11月24日,先端科学・社会共創推進機構は,サテライト・プラザにて北陸4大学連携まちなかセミナー「AIは怖くない!~AIと人間の幸せな共生~」を開催し,約55名の市民らが参加しました。

この講座は,地域の多彩な生涯学習ニーズに応えるため,北陸地区の4つの国立大学法人(富山大学,福井大学,金沢大学,北陸先端科学技術大学院大学)が連携する北陸地区国立大学連携協議会が,平成15年から毎年実施しています。今回は,「身近に寄り添うように人間を支えるテクノロジー」としての側面からAI(人工知能)を取り上げ,4大学の研究者が自身の研究分野での最新事例などを紹介しました。

最初に,本学理工研究域電子情報学系の秋田純一教授が「AI・IoT時代のテクノロジーとの付き合い方」と題し,コンピュータの進化により技術が一般に普及し,裾野が拡大することで,業種・分野を超えたモノづくりが進み質的な変化が起こってきていると講義。その後,北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科の池田心准教授が「強いゲームAIから,楽しいゲームAIへ」と題し,強さを追求するゲームAIとは異なる「楽しみを生み出す」,「人間の勘違いに寄り添う」,「人の好みに寄り添う」人間に合わせた温かみのあるゲームAIの研究・開発について講義しました。

続いて,福井大学大学院工学研究科の高橋泰岳教授は「人とロボットのインタラクション」と題し,人に学び,人を理解し,人をサポートするロボットの事例として,自動運転,災害用パワードスーツ,人型ロボットによる情調的動作の人間に与える影響などの研究成果を紹介しました。最後に,富山大学都市デザイン学部の井ノ口宗成准教授が「市民とAIの協働的調和によるコネクテッド災害状況把握」と題し,災害の被害状況把握にICTを活用した事例として,ドローンによる被災地域の撮影,人による判定と AIによる自動判定を組み合わせた浸水地域の被害状況の迅速な判定法などを紹介。災害現場でのAIの活用には人とAIの役割を明確化し,互いに助け合う形をデザインすることが重要であると述べました。

次回の今年度の北陸4大学連携まちなかセミナーは,「北陸の文学を読む」と題し,富山会場で行われます。

http://www.life.u-toyama.ac.jp/machinaka/

 

  • 講演する秋田教授(左)と池田准教授(右)
  • 講演する高橋教授(左)と井ノ口准教授(右)
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