シンポジウム「地域社会・移動・文化表象の諸相ー日本とトルコを中心とした学際研究ー」を開催

掲載日:2026-10-7
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 9月2日,金沢大学国際日本研究教育センターと大学院人間社会環境研究科は,角間キャンパスのバイオマス・グリーンイノベーションセンター(BGIC)のステップホールにて,シンポジウム「地域社会・移動・文化表象の諸相 ー日本とトルコを中心とした学際研究ー (Community, Mobility, and Cultural Representation: Interdisciplinary Perspectives from Japan and Türkiye)」を開催しました。

 本シンポジウムは,同センターのSEN RAJ LAKHI准教授が企画・主催したもので,「地域社会」「移動」「文化表象」という三つの主題を軸に,日本とトルコを中心とした地域を対象として,言語学・人類学・歴史学・社会運動論・比較神話学など,多様な分野の研究成果を共有し,分野横断的な議論を通じて日本研究・地域研究の新たな可能性を探ることを目的として行なわれました。当日は,本学の大学院生・教員に加え,他大学・海外協定校の研究者や一般の参加者が集い,活発な議論が交わされました。

 開会にあたり,人間社会環境研究科長で人間社会研究域人文学系の小島治幸教授が挨拶を述べました。

 第1部「大学院生研究発表セッション」では,人間社会研究域地域創造学系の田村うらら准教授とSEN准教授が司会を務め,本学大学院生の森田能乃子さん,志貴一内さん,金石莉央子さんが,それぞれ研究成果を発表しました。発表後には質疑応答と講評が行われ,異なる地域や研究対象を横断した意見を交換しました。

 第2部「研究発表セッション」では,同センターのママードヴァ・アイーダ准教授と,本学の協定校である,トルコのチャナッカレ・オンセキズ・マルト大学のチェリッキ・メレッキ准教授が司会を務めました。本学大学院生の原田星来さんと田村准教授がそれぞれ研究発表を行い,それぞれの研究を通じて,教育・地域・移動というテーマについて多角的な討論が行われました。

 第3部「研究発表・講演セッション」では,SEN准教授が司会を務めました。まず,一橋大学大学院生の中島梨乃さんが,トルコにおける性的マイノリティをめぐる社会運動の歴史的変遷について報告しました。続いて,チェリッキ准教授が,トルコと日本の神話・説話に見られる神格,蛇,婚姻,女性表象を比較し,両文化における神話的想像力や宇宙観の共通点と相違点について論じました。

 講演後の総合討論では,会場からも多くの質問が寄せられ,日本とトルコを比較する視点から活発な意見交換が行われました。協定校から研究者を招いての講演は,本学とトルコとの学術交流をさらに深める機会となりました。

 閉会にあたり,同センター長の山本洋教授が挨拶を述べ,専門分野・世代・所属機関・国境を越えた研究者が,日本語を共通の研究言語として真摯に議論を重ねたことの意義に触れ,本シンポジウムが日本とトルコをつなぐ新たな研究交流・協働の出発点となることへの期待を語りました。

 本シンポジウムは,大学院生,若手研究者,教員,海外協定校の研究者が一堂に会し,地域社会,移動,ジェンダー,文化表象という異なる研究課題を分野横断的に結び付ける場となりました。また,学際かつ国際な視点から日本を捉え直すとともに,日本とトルコの研究者間の交流を促進し,今後の教育・研究協力につながる貴重な機会となりました。

 

 各セッションの発表タイトル・発表者は以下のとおりです。

第1部「大学院生研究発表セッション」

 「日本の地域共同体における婚姻と社会関係」
 人間社会環境研究科人文学専攻    森田 能乃子           

 「ポーランドにおける難民受け入れ体制と受け入れ側の言語への認識」
 人間人間社会環境研究科国際学専攻  志貴 一内

 「北陸地方における『女将』の表象」
 人間社会環境研究科人文学専攻    金石 莉央子       

第2部「研究発表セッション」

 「ユネスコ指定地域における大学生の学修機会の比較研究 ―トルコのBR・GGP・WHSを対象として― 」
 人間社会環境研究科人間社会環境学専攻 原田 星来

 「トルコ遊牧民の『移動』の表象と実践をめぐる人類学的考察」
 人間社会研究域地域創造学系 准教授  田村 うらら

第3部「研究発表・講演セッション」

 「トルコにおけるクィア運動の歴史的展開」
 一橋大学大学院学生  中島 梨乃氏

 「トルコおよび日本神話における神格・蛇・婚姻・女性表象の比較考察」
 チャナッカレ・オンセキズ・マルト大学 准教授 チェリッキ・メレッキ氏

  • 開会あいさつをする小島研究科長
  • シンポジウム参加者の集合写真
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