5月11日,輪島市門前町にある琴ヶ浜鳴き砂海岸および黒島漁港にて,公開講座「歩いて学ぼう!岩石学シリーズ① 能登半島地震後 編」を実施し,中学生から大人まで19名が参加しました。
講座の前半では,参加者が能登半島地震によって崩落した琴ヶ浜鳴き砂海岸の様子や,露出した岩石を観察しました。崩落面に現れた柱状節理の形成過程について,マグマの流れを想像しながら学びました。理工研究域地球社会基盤学系の森下知晃教授は,「大きさや形,色はもちろん,なぜ今ここにこの岩石が存在しているのかを自ら考えることが大切」と語り,参加者の探究心を促しました。
続いて一行は,地震による地殻変動で海底が隆起し,海岸線が大きく変化した黒島漁港へ移動しました。本来は海中にあった場所に立ちながら,地震の影響や活断層,日本列島周辺のプレート構造について学びました。
参加者からは「先生の説明が分かりやすく,あっという間に時間が過ぎました」「講義のサポートで来ていた学生が丁寧に質問に答えてくれてうれしかった」「おすすめの地質・岩石露頭を巡ってみたい」「採取した岩石で資料を作ってみたい」などの声が寄せられ,能登海岸の雄大な自然の中で岩石や地形への理解を深める,充実した時間となりました。
講師:理工研究域地球社会基盤学系 森下 知晃 教授
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崩落した琴ヶ浜鳴き砂海岸の様子
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崩落した岩石を観察する一行
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海底が大きく隆起した黒島漁港
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日本海周辺のプレートについて解説する 森下教授