5月10日,かくまちプラザにて公開講座「がん研究とがん医療の最前線」を実施し,50代から70代までの市民9名が参加しました。
冒頭に,がん進展制御研究所の鈴木健之所長が開講挨拶を行い,がん進展制御研究所は唯一のがん研究に特化した国立大学附置研究所であるとともに,次世代のがんプロフェッショナル養成プランと連携して医療人材を育成する教育機関でもあると紹介がありました。
また,共同利用・共同研究拠点や学際領域展開ハブとしての研究所の取り組みについて説明があり,9月に金沢で開催予定の日本癌学会学術総会では,一般の参加が可能な市民講座が催されることも伝えました。
続いてナノ生命科学研究所の大島正伸教授が「モデル研究から解き明かす消化器がんの悪性化」と題して,近年の日本人の死亡原因の年次推移や部位別がん罹患数から,これまでに明らかになったがんの発症メカニズムに至るまで,わかりやすく解説しました。そして,「マウスモデルを用いたがんの基礎研究を進め,その成果を医療につなげる」という目標のもと,研究者らが日々研鑽を重ねてきた成果を振り返りました。
受講生からは「歳を経るごとに遺伝子の変異は積み重なっていくだろうから,変異を起こさない為に日常の生活を整える必要性について考える機会となった」という感想がありました。
講師:がん進展制御研究所 鈴木 健之 所長
ナノ生命科学研究所 大島 正伸 教授
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開講挨拶する鈴木所長
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講義を行う大島教授
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講義風景