金沢大学理工研究域地球社会基盤学系のジェンキンズ ロバート准教授と環日本海域環境研究センターの鈴木信雄教授は、富山大学学術研究部都市デザイン学系の立石良准教授、佐野晋一教授らの研究グループと共同で、令和6年能登半島地震を引き起こした海域活断層の活動の痕跡を直接撮影することに成功しました。
本調査では、水中ドローンを用いて令和6年能登半島地震を引き起こした海域活断層の断層崖を初めて映像で確認しました。同地点の断層崖は3段から構成され、下2段は崖面や岩石の割れ口が新鮮で付着生物も見られず、ごく最近形成されたもの、つまり令和6年能登半島地震を引き起こした断層と判断されます。一方、上位の段は最近形成されたと考えられる証拠に乏しく、やや昔に形成されたと考えられます。すなわち、本活層は繰り返し活動していると解釈されます。
これにより、海域活断層の認定や活動性の評価、海域活断層の運動に伴う地形変化の津波への影響の評価などに資する情報が提供されるものと期待されます。
ジェンキンズ ロバート准教授は古生物学/地球生物学を、鈴木信雄教授は環境生物学を専門とした本研究計画の立案に貢献しました。
なお、本調査は、2025 年度金沢大学環日本海域環境研究センター共同研究の支援を受けて実施されました。
研究者情報:ジェンキンズ ロバート、鈴木 信雄