就任挨拶(所信表明)

平成26年4月1日 大会議室

本日より4年間,学長として本学運営の舵取りをします山崎です。よろしくお願いいたします。

私の運営の基本方針を一言で言えば,「教育・研究・診療・社会貢献,そして大学運営のすべての現状を見直し,ビジョンに沿ったスピード感のある改革,チェンジを実行すること」です。

今,国では平成25年度からの3年間を国立大学の改革加速期間と位置づけており,国立大学改革プランの策定やミッションの再定義,大学のガバナンス改革等を通じて大学の教育力,研究力の飛躍的な強化,国際化など機能強化策が推進されようとしております。

本学においては,中村前学長の体制の下で,この半年間に改革の方向性を議論し,3月末に「金沢大学改革基本方針2014」がとりまとめられ,公表されたところであります。この改革基本方針を受け,新年度より役員・部局長で構成する大学改革推進委員会を常設し,月2回のペースで改革の具体策の検討をはじめ,全学が一丸となって可能なものから速やかに実施に移して参ります。そのため教育,研究から大学運営にわたるすべての分野についての,所信に沿った行動計画を近々公表します。そこでは17項目の具体的なビジョンを掲げ,改革に向けた課題とそれを克服,解決するための具体の施策・年次計画を定めますので,それらをスピード感をもって実施に移します。そのためには財源の確保,ガバナンス改革のために準備された国の予算獲得も重要であります。

これからの改革では,大学憲章に行動規範の基礎を置きながら,グローバルな感覚と能力を備えた卒業生,修了生を金沢大学から世に送り出すための教育改革,世界と勝負できる分野を育成する研究力強化と,それらの教育研究成果に基づく地域と世界への貢献,を目指します。

教育面では,平成20年4月に学域学類制を導入し,この3月で6年制の学類も含めすべての学類で卒業生を世に送り出し,ようやく学年完成しました。この機会に学域学類制について,教育の内容は勿論,入試や出口も含め改めて抜本的に見直し,学類・コースの教育内容について社会の要請に応える人材育成の観点から必要なチェンジを断行します。金沢大学グローバルスタンダードを近いうちに公表しますが,人間力と国際コミュニケーション力を備えたリーダー養成のための共通教育の大改革を皆様と共に実施したいと願っています。そのためには教職員の国際化と環境整備が大切であると捉えております。

研究力強化では,基礎研究分野の多様性を堅持しながらも,リサーチプロフェッサー制度の導入とテニュアトラック制の普及などによる研究拠点形成に引き続き努力して参ります。そのための給与システムの改革,IR(Institutional Research)を通じた本学の現状分析とそれに基づく戦略の策定と,そのための事務職員の高度化及び高度専門職URAの育成にも努めて参ります。研究力強化に向けた教員人事制度の改革やサバティカル制度の本格運用も大切であると捉えています。

また社会貢献では,COC事業を核として引き続き持続的な発展を目指す里山里海事業を継続・発展させる活動を加速して,地域と社会から愛される大学に本学を皆様と共に育てて参りますので,どうかよろしくお願いいたします。

最初に触れました,近々公表します具体的な行動計画「YAMAZAKIプラン2014」を是非とも,全教職員の皆様につぶさにご覧いただき,改革,チェンジの内容を具体的に把握していただきたいと存じます。これらの計画を相当のスピード感をもって実現していきますので,ご協力をお願いしたいと思います。

そのために皆さんが,それぞれの立場で何をすべきか,何ができるかを常に考え,自ら行動していただかねばなりません。既に4月からの設置が決まっている教員人事戦略委員会,新設します大学改革推進委員会での議論を経て,これからは教員,職員の適正な人員配置を実施して参ります。それは社会のための大学として何を優先し,どこを強化すべきかを考え,その判断に基づく措置です。5年後,10年後に研究で世界に誇る,光輝く金沢大学の実現を目指すのです。

特定分野に資源を重点投資すれば,逆に減るところも出て参ります。人員が減れば今までどおりの業務を遂行し,サービスを提供することは困難でしょう。そのときに考えていただきたいのは,どうやって少ない人員で今まで以上のサービスを提供できるか,創意工夫によってどう克服するかが課題です。どうしてもできない場合には仕事量を減らし,業務とサービスの質の転換を図るべきなのです。私の理想は,みんなが仕事をやり終えた充実感に満ち足りて,毎日退庁できる金沢大学の教育,研究,事務体制の構築です。そのためには,皆さんおひとりおひとりがそれぞれの業務に誇りと責任をもっていただき,「皆が頑張る,世界と地域に誇れる金沢大学を創りましょう」,創らねばならないのです。

最後に,私が金沢大学の代表であるように,皆さんおひとりおひとりも本学の代表なのです。あなた方の中の誰かおひとりの行動であっても,社会からは金沢大学の行動とみなされ,ときには社会の批判に晒されることもありましょう。銘々が金沢大学を代表している,背負って立っているとの自覚と責任を持って行動していただくよう,お願いいたします。

以上,述べました山崎の抱負に沿ってアクションプランを着実に実現するため,歩みを進めるため,皆様方のご理解とご協力を切にお願いして,就任の挨拶とします。

平成26年4月1日

金沢大学長 山崎 光悦

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