○金沢大学大学院先進予防医学研究科規程
(平成28年3月31日規程第2619号)
改正
 
 
 
 
 
 
  
  
 
 
 
(趣旨)
第1条 金沢大学大学院先進予防医学研究科(以下「研究科」という。)に関する事項については,金沢大学大学院学則及び金沢大学学位規程に定めるもののほか,この規程の定めるところによる。
(研究科の課程及び専攻)
第2条 研究科に博士課程を置く。
2 前項の課程に置く専攻及び領域は,別表第1のとおりとする。
3 先進予防医学共同専攻は,金沢大学(以下「本学」という。),千葉大学及び長崎大学(以下「構成大学」という。)による共同教育課程とし,かつ医学を履修する4年の博士課程とする。
(研究科の教育研究上の目的)
第3条 研究科においては,従来の衛生学・公衆衛生学分野を基盤とし,新たな方法論として,オミクス情報からマクロ環境情報まで個人や環境の特性を網羅的に分析・評価し,教育研究分野や医療分野等で,0次予防から3次予防までを包括した「個別化予防」を実践できる人材を育成することを目的とする。
2 研究科は,前項の目的を達成するため,大学院設置基準(昭和49年文部省令第28号)第31条第2項に基づき設置する先進予防医学共同専攻連絡協議会(以下「連絡協議会」という。)の協議を踏まえ,構成大学と協力し,共同教育課程を実施するものとする。
3 研究科は,第1項の目的を達成するため,金沢大学環境ストレス研究センターと連携し,当該センターの研究成果等を活用した教育を行うものとする。
(研究科長)
第4条 研究科長は,研究科を担当する専任の教授(常勤の特任教授を含む。)をもって充てる。
2 研究科長の任期は2年とし,再任を妨げない。
3 研究科長が欠けたときの補欠の研究科長の任期は,前任者の残任期間とする。
4 研究科長の選考に関し必要な事項は,別に定める。
(入学者の選考)
第5条 入学者の選考は,学力検査,面接等を行うとともに,出身大学等から提出された成績証明書等を審査して合格又は不合格を判定する。
(教育方法)
第6条 共同教育課程の教育は,授業科目の履修及び学位論文の作成等に対する指導(以下「研究指導」という。)により行う。
2 研究科において教育上特別の必要があると認めるときは,夜間その他特定の時間又は時期において授業又は研究指導を行うことができる。
(指導教員)
第7条 研究指導を担当する教員(以下「指導教員」という。)は,共同教育課程を担当する教員とし,学生1人に対し,本学,千葉大学及び長崎大学から各1人以上置くものとする。
2 指導教員のうち1人は主任指導教員とする。
3 主任指導教員は,共同教育課程を担当する本学の教授とする。ただし,連絡協議会及び研究科会議の議を経て研究科長が必要と認めたときは,研究科を担当する准教授,講師又は助教とすることができる。
(授業科目及び単位数)
第8条 授業科目及び単位数は,別表第2のとおりとする。
(世界の多様な健康課題に対する次世代の先制医療を開拓するグローバル先導人材育成プログラム)
第8条の2 研究科に世界の多様な健康課題に対する次世代の先制医療を開拓するグローバル先導人材育成プログラム(以下「グローバル先導人材育成プログラム」という。)を置く。グローバル先導人材育成プログラムに関する授業科目及び単位数は,別表第3のとおりとする。
2 前項に定めるプログラムを履修することができる学生は,別に選考する。
3 グローバル先導人材育成プログラムを修了した者には,修了認定証を交付する。
4 グローバル先導人材育成プログラムに関し必要な事項は,別に定める。
(卓越大学院プログラム)
第8条の3 研究科に卓越大学院プログラムとしてナノ精密医学・理工学卓越大学院プログラムを置く。ナノ精密医学・理工学卓越大学院プログラムに関する授業科目及び単位数は,別表第4のとおりとする。
2 ナノ精密医学・理工学卓越大学院プログラムに関し必要な事項は,別に定める。
(単位)
第9条 授業科目の単位は,1単位45時間の学修を必要とする内容とし,原則として次に掲げる基準によるものとする。
(1) 講義及び演習については,15時間から30時間の授業をもって1単位とする。
(2) 実験及び実習については,30時間から45時間の授業をもって1単位とする。
(3) 一の授業科目について,講義,演習,実験及び実習のうち二以上の方法の併用により行う場合については,その組み合わせに応じ,前2号に規定する基準を考慮して15時間から45時間の授業をもって1単位とする。
(授業科目の履修)
第10条 学生は,主任指導教員の承認を得て,学期の始めに所定の学修票を当該授業科目担当教員に提出し,その許可を得なければならない。
2 学生は,研究科長の許可を得て,本学の他の研究科の授業科目を履修し,又は研究指導を受けることができる。
3 前項の規定による授業科目の修得単位及び研究指導は,研究科会議の議を経て,共同教育課程において本学が担当する単位の範囲内において,単位又は研究指導の一部として認定することができる。
(単位の授与及び試験の成績)
第11条 単位の授与は,講義,演習,実習等への出席時間数が十分であると認めた者について,試験その他の別に定める適切な方法により学修の成果を評価して単位を与えるものとする。
2 授業科目の成績は,合格を上位から「S」,「A」,「B」,「C」の評語とし,不合格を「不可」の評語とする。ただし,授業科目又は履修形態等によっては,合格を「合」又は「認定」の評語とすることがある。
(他大学の大学院における授業科目の履修等)
第12条 学生は,研究科長の許可を得て,研究科が定める他の大学の大学院(構成大学が開講する共同教育課程に係る授業科目を除く。次条において同じ。)において,当該大学院の所定の授業科目を履修することができる。
2 前項の規定により履修した授業科目の修得単位は,研究科会議の議を経て,共同教育課程において本学が担当する単位の範囲内であり,かつ4単位を超えない範囲で共同教育課程の単位として認定することができる。
(休学期間中の他大学の大学院又は外国の大学の大学院における学修)
第13条 教育研究上有益と認められるときは,学生が休学期間中に他の大学の大学院又は外国の大学の大学院において学修した成果について,本学の研究科における授業科目の履修により修得したものとみなすことができる。
2 前項の規定により修得したとみなすことができる単位については,前条第2項により本学の単位として認定する単位数と合わせて4単位を超えないものとする。
(他大学の大学院等における研究指導)
第14条 学生は,研究科長の許可を得て,研究科が定める他大学の大学院(共同教育課程に係る研究指導を除く。)又は研究所等において研究指導を受けることができる。
2 前項の規定により受けた研究指導は,共同教育課程において本学が担当する研究指導の範囲内において,研究科会議の議を経て,共同教育課程の研究指導の一部として認定することができる。
(共同教育課程に係る単位の認定等)
第15条 学生が本学以外の構成大学の大学院において履修した共同教育課程に係る授業科目について修得した単位は,研究科における共同教育課程に係る授業科目の履修により修得したものとみなす。
2 学生が本学以外の構成大学の大学院において受けた共同教育課程に係る研究指導は,研究科において受けた共同教育課程に係るものとみなす。
(入学前の既修得単位の認定)
第16条 研究科は,教育上有益と認めるときは,学生が入学する前に本学の大学院又は他大学の大学院において修得した授業科目の単位を,共同教育課程の所定の授業科目を修得した単位とみなすことができる。
2 前項の規定により修得したとみなされる単位数は,研究科会議の議を経て,4単位を超えない範囲で共同教育課程の単位として認定することができる。ただし,転入学等の場合を除く。
(単位修得の証明)
第17条 単位を修得した者については,申請により単位修得証明書を交付する。
(修了要件)
第18条 共同教育課程の修了要件は,標準修業年限である4年以上在学し,別表第2に定める授業科目の中から35単位(非医療系入学者は37単位)以上を修得し,本学が別に定める英語能力の基準を満たし,かつ,必要な研究指導を受けたうえで,博士論文審査及び論文の内容や専門分野に関する最終試験に合格することを要件とする。ただし,在学期間に関しては,優れた研究業績を上げた者については,当該課程に3年以上在学すれば足りるものとする。
2 前項ただし書の規定にかかわらず,次の各号の一に該当する学生は在学期間を短縮することができない。ただし,学長が特別の事情があると認めた場合は,この限りでない。
(1) 金沢大学学生懲戒規程第4条に規定する懲戒処分を受けた者
(2) 休学期間を有する者
(学位の授与)
第19条 共同教育課程を修了した者には,博士の学位を授与する。
2 前項の学位に付記する専攻分野の名称は,医学とする。
(論文の審査及び最終試験)
第20条 論文の審査及び最終試験の方法は,別に定める。
(再入学)
第21条 大学院学則第15条第1項第1号の規定により,再入学を志願する者があるときは,選考の上,入学を許可することがある。
2 再入学の出願手続き,選考方法その他必要な事項は,別に定める。
(転入学)
第22条 大学院学則第15条第1項第2号の規定により,研究科へ転入学を志願する者があるときは,選考の上,入学を許可することがある。
2 転入学の出願資格及び選考方法等については,必要に応じ,別に定める。
(編入学)
第23条 大学院学則第15条第1項第3号の規定により研究科へ編入学を志願する者については,選考の上,入学を許可することがある。
2 編入学の出願手続,選考方法その他必要な事項は,別に定める。
(研究生及び科目等履修生)
第24条 研究生及び科目等履修生として入学を願い出た者については,研究科会議の選考を経て,学生の学修に妨げのない限り,入学を許可することがある。
2 研究生及び科目等履修生に関し必要な事項は,別に定める。
(雑則)
第25条 この規程に定めるもののほか,必要な事項は,研究科会議の議を経て研究科長が定める。
附 則
この規程は,平成28年4月1日から施行する。
附 則
この規程は,平成29年4月1日から施行する。
附 則
この規程は,平成29年6月1日から施行する。
附 則
1 この規程は,平成31年4月1日から施行する。
2 平成31年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。
附 則
1 この規程は,令和2年4月1日から施行する。
2 令和2年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。
附 則
1 この規程は,令和3年4月1日から施行する。
2 令和3年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。
附 則
1 この規程は,令和4年4月1日から施行する。
2 令和4年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。
附 則
1 この規程は,令和5年4月1日から施行する。
2 令和5年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。ただし,改正後の第9条及び第11条第1項については,令和5年3月31日に在学する者についても適用する。
附 則
1 この規程は,令和6年4月1日から施行する。
2 令和6年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。
附 則
1 この規程は,令和7年4月1日から施行する。
2 令和7年3月31日に在学する者については,なお従前の例による。
附 則
この規程は,令和7年6月1日から施行する。
附 則
この規程は,令和7年7月2日から施行する。
別表第1
先進予防医学研究科博士課程に置く専攻及び領域
専攻名領域名
先進予防医学共同専攻生体システム領域
代謝領域
高次機能領域
微生物・環境領域
別表第2
先進予防医学研究科の授業科目及び単位数
科目区分授業科目の名称開設大学単位数
必修選択自由
医学基礎科目医学基礎 *1各大学  2
小計(1科目)002
予防医学基盤科目医療統計学・疫学各大学1  
環境と遺伝各大学1  
生命倫理各大学1  
小計(3科目)300
先進予防医学に関する科目オミクス解析領域オミクス解析金沢大学1  
分子腫瘍医科学 *2金沢大学 1 
分子薬剤応答学 *2金沢大学 1 
栄養代謝学 *2金沢大学 1 
臨床遺伝学 *2長崎大学 1 
情報医工学領域情報医工学長崎大学1  
バイオインフォマティクス *2金沢大学 1 
探索イメージング学 *2金沢大学 1 
レギュラトリーサイエンス *2千葉大学 1 
メディカルロボティクス *2長崎大学 1 
マクロ環境領域マクロ環境千葉大学1  
医療政策・マネジメント *2千葉大学 1 
サステイナブル環境健康科学 *2千葉大学 1 
社会疫学 *2千葉大学 1 
新規感染症と「ワンヘルス」*2千葉大学 1 
行動・精神衛生 *2長崎大学 1 
放射線健康影響概論 *2長崎大学 1 
地域医療論 *2長崎大学 1 
 小計(18科目)3150
国内・海外フィールド実習に関する科目*3ゲノム実習(金沢)金沢大学 1 
過疎地コホート実習金沢大学 1 
地域医療実習(金沢)金沢大学 1 
国際感染症研究フィールド実習金沢大学 1 
グローバルヘルス実習金沢大学 1 
ヘルシーシティーズ・都市部コホート実習千葉大学 1 
グローバルヘルス環境医学実習千葉大学 1 
環境疫学情報処理実習千葉大学 1 
産業保健フィールド実習千葉大学 1 
ゲノム実習(長崎)長崎大学 1 
地域コホート実習長崎大学 1 
原爆被爆者健康診断学実習長崎大学 1 
放射線臨床疫学実習長崎大学 1 
小計(13科目)0130
研究支援科目課題研究各大学1  
研究実践レポート(金沢) *4金沢大学 1 
研究実践レポート(千葉) *4千葉大学 1 
研究実践レポート(長崎) *4長崎大学 1 
特別研究Ⅰ各大学3  
研究デベロップメントⅠ(金沢) *5金沢大学 2 
研究デベロップメントⅠ(千葉) *5千葉大学 2 
研究デベロップメントⅠ(長崎) *5長崎大学 2 
特別研究Ⅱ 各大学5  
研究デベロップメントⅡ(金沢) *6金沢大学 5 
研究デベロップメントⅡ(千葉) *6千葉大学 5 
研究デベロップメントⅡ(長崎) *6長崎大学 5 
小計(12科目)9240
合計(47科目)15522
以下の *1 から *6 までの要件を満たすこと。
*1 非医療系入学者は必修とする。なお,非医療系入学者とは,理工学系 ・人文学系(経済学,心理学等)・教育学系の学士課程及び修士課程修了者等を想定しており,非医療系入学者に該当するかは,本人の資格,学修歴等を基に入学時に判定する。
*2 金沢大学開設科目から1単位,千葉大学開設科目から1単位,長崎大学開設科目から1単位以上修得すること。
*3 国内・海外フィールド実習に関する科目の中から1単位以上修得すること。
*4 各大学により開設される「課題研究」を修得した大学以外の2大学が開設する「研究実践レポート」(各1単位)を,それぞれ修得すること。
*5 各大学により開設される「特別研究Ⅰ」を修得した大学以外の2大学が開設する「研究デベロップメントⅠ」(各2単位)を,それぞれ修得すること。
*6 各大学により開設される「特別研究Ⅱ」を修得した大学以外の2大学が開設する「研究デベロップメントⅡ」(各5単位)を,それぞれ修得すること。
別表第3
世界の多様な健康課題に対する次世代の先制医療を開拓するグローバル先導人材育成プログラムに関する授業科目及び単位数
科目区分
授業科目の名称
 単位数備  考
必修選択
必修
 オミクス解析*11  
 環境・遺伝要因と健康総論2  
 メディカルサイエンスセミナー2  
 社会実装・防災特論  1 選択必修科目
2単位以上
 未来型ナノ先制医学論*2  2
 統合ナノ神経科学論*2  2
 ゲノム実習(金沢)*1  1
 過疎地コホート実習*1  1
 地域医療実習(金沢)*1  1
 グローバルヘルス実習*1  1
注 *1印の授業科目は,別表第2に規定する同名の授業科目と重複して修得することはできない。
*2印の授業科目は,別表第4 に規定する「ナノ精密医学・理工学卓越大学院プログラム」の授業科目である。
別表第4
ナノ精密医学・理工学卓越大学院プログラムに関する授業科目及び単位数
授業科目の名称 単位数備  考
必修選択
必修
選択
 ナノ精密医学・理工学概説1   
 ナノ科学概論2  
 ラボローテーション実践演習1 
 環境・エネルギー技術英語  1
 ナノ科学融合実践演習1  
 未来型ナノ先制医学論 2 選択必修科目
2単位以上
 統合ナノ神経科学論 2 
 環境ナノ物質制御論 2 
 先進ナノ診断開発論 2 
 レギュラトリー・サイエンス  2 
 メディカル・イノベーション  2
 実践英語  2
 メディカル・イノベーション演習  2
 国際コミュニケーション演習  1
 ビジネス・技術マネジメント戦略論  1
 イノベーション方法論A  1
 イノベーション方法論B  1
注 ナノ精密医学・理工学卓越大学院プログラム学生は,上記開講科目から8単位以上が必要。