ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.43

ページ
6/16

このページは 金沢大学広報誌|アカンサス No.43 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

金沢大学広報誌|アカンサス No.43

健康づくり-暮らしに根差した研究から健康増進を-なかじまプロジェクト?認知症の早期発見と予防を目指して?高齢化が進む中,認知症の診断・治療は重要な課題となっています。医薬保健研究域医学系の山田正仁教授らは,石川県七尾市中島町において,認知症の早期発見と治療,予防を目標とする「なかじまプロジェクト」を推進。60歳以上の全住民を対象に生活習慣アンケートや血液検査,認知機能検査などの「いきいき脳健診」を実施し,健診対象の9割を超える住民の認知機能の継時的変化を調査しています。本調査結果から認知症発症の科学的根拠を明らかにするとともに,地域住民の協力の下,有効で安全な認知症予防法の確立を目指します。地域密着型の調査から生まれた研究成果緑茶の摂取習慣が鍵!?レモンバーム抽出物による認知症予防効果を検証緑茶を飲む習慣と認知機能低下リスクとの関連を見いだし,緑茶などの食品に含まれる天然化合物の働きを解析。その結果,ポリフェノールの一種「ロスマリン酸」が認知機能低下の予防に効果的であることを解明しました。ロスマリン酸を豊富に含む「レモンバーム抽出物」に着目し,安全で経済的な食品化合物による予防法の確立に向けた実証研究を展開しています。世界初!ビタミンCで認知症予防!?認知症発症の強力な遺伝的リスクとなる特定のタンパク質のタイプを有する高齢女性がビタミンCを多く摂取することで,認知機能低下リスクを下げる可能性を世界で初めて発見しました。Kanazawa-SLIM Study?生活習慣病のオンライン保健指導サービスの実用化に向けて?生活習慣病の発症リスクが高い受診者に生活習慣の見直しをサポートする「特定保健指導」は,時間的・心理的負担などから,実施率・継続率が伸び悩んでいます。米田隆教授らは,日本医療研究開発機構(AMED)「IoT等活用行動変容研究事業」の支援の下,生活習慣病に対するオンライン保健指導サービスの構築を目指す研究プロジェクト「Kanazawa-SLIM Study」を開始しました。北陸中央病院および芳珠記念病院と連携し,受診者自ら記録した食事内容を基に助言を得るアプリ「あすけん」を活用する栄養指導を取り入れた特定保健指導を実施。記録・観察する手軽さと楽しみを高めることで,生活習慣の改善につながるかを検証していきます。※※日本医療研究開発機構(AMED)「IoT等活用行動変容研究事業」:IoTデバイスを活用して収集した健康情報を基に個人の行動変容を促し,健康増進に関する効果の科学的根拠の構築と,新たなビジネスモデルの創出および社会実装を目標とする事業。アプリを活用した特定保健指導の様子受診者が主人公のケアを確立したい毎日の食事・運動療法にIoTデバイスを活用すれば,記録や通院の負担感を解消し,生活習慣を見直す取り組みの継続につながると発想しました。受診者が主体的に目標を設定し,栄養摂取や体重の記録を客観的に振り返る仕組みを整えることで,受診者の治療参加を進めたいと考えています。また,あらゆる研究分野との融合や産学官の連携により,医学的な有効性や安全性を確保したオンライン保健指導サービスを構築し,実用化に結び付けていきます。おおか(左から)附属病院内分泌・代謝内科大家理恵助教,国際基幹教育院GS教育系米田隆教授,附属病院研修医・専門医総合教育センター米谷充弘助教643

ion.protocol){ window.open("https://get.adobe.com/jp/flashplayer/"); }else{ window.open("http://get.adobe.com/jp/flashplayer/"); } }