ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.43

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金沢大学広報誌|アカンサス No.43

“ともに”描く-金沢大学と社会のつながりイノベーション創出-技術開発で社会をより豊かに-次世代の公共交通を担う自動運転技術を高度化菅沼直樹教授らは,過疎高齢地域における次世代の公共交通としての導入を目指し,平成27年に石川県珠洲市で国内大学初となる自動運転自動車の公道走行実証実験を開始しました。また,都市部や積雪等悪天候下での走行を想定し,石川県金沢市や北海道網走市等での走行実績を重ね,さらなる技術向上に努めています。平成30年には内閣府「戦略的イノベーショ※ン創造プログラム」に採択され,認識・判断技術の高度化を目的に,今秋から東京臨海部での実証実験を行います。人工知能(AI)の先進的研究を行う中部大学,衛星測位技術の開発実績を有する名城大学と共に技術を結集し,世界最先端の自律型自動運転技術を実現します。※内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム」:日本の経済・産業競争力にとって重要な科学技術イノベーションを実現するための国家プロジェクト。自律型自動運転自動車と走行中の車内の様子自動運転自動車で移動困難者の力になりたい今,自動運転技術の開発は競争が過熱しています。学術機関である大学だからこそ,技術開発の成果を中立的な立場で発信し,道路や通信設備などの交通インフラに求められる自動運転に適した要件を提言していきたいと考えています。産学官の共創により,過疎高齢地域と都市部の両方で利便性を享受できる技術として確立すべく,本研究を推進していきます。新学術創成研究機構未来社会創造研究コア自動運転ユニット(左から)菅沼直樹教授,米陀佳祐助教じわい磁歪式振動発電技術で遠隔監視システムを構築日常生活や産業,交通などで生じる微小な振動から発電する「振動発電」。上野敏幸准教授は,頑丈で加工しやすく,高効率・高出力な磁歪材料「鉄ガリウム合金」を用いた振動発電技術を開発しています。この技術は低コストで耐久性に優れ,半永久的に発電できる特性を有します。本学が石川県と共同で採択された文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログ※ラム」では,磁歪式振動発電技術を核に,無線通信センサーを用いて,工場設備や機械の稼働状況,橋梁の腐食状況を遠隔監視するシステムを構築するプロジェクトを推進。これにより,設備等の効率的利用と保守点検の人手不足解消を実現し,地方創生につながる事業としての確立を目指します。足踏みやドア開閉の動きによる防犯高齢者や子どもの外出時の見守り磁歪式振動発電による遠隔監視システムの社会実装工場設備や機械の故障・異常の早期発見土砂崩れや津波の予兆通知による防災※文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」:地域の成長と共に国富の増大に資する事業化プロジェクトを推進することで,日本型イノベーション・エコシステムの形成と地方創生の実現を目指すプログラム。橋梁など交通インフラの状態監視農業や漁業での風・波の動きによる生産管理はんよう身近な揺れで発電し,汎用性のある技術にしたい工場設備の稼働状況の遠隔監視システムについては,共同研究先の企業との実証実験に着手しており,早期の事業化を見込んでいます。さまざまな分野で磁歪式振動発電技術を活用してもらうことで,国際的な競争力を備え,広く社会に役立つ技術として育てていきたいと考えています。理工研究域電子情報通信学系上野敏幸准教授435

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