ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.37

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金沢大学広報誌|アカンサス No.37

特集 大学の社会貢献ってどんなこと?他の医療チームと打ち合わせを行う山下准教授(右から2番目)と池川看護師(右端)平成28年8月,医薬保健研究域医学系の村上英樹准教授らが,タイのコンケン大学にて,背骨のがん「胸椎悪性腫瘍」の摘出手術を行いました。今回手術を受けたのは,コンケン大学病院に入院する48歳の女性。本学が開発・実施している「次世代腫瘍脊椎骨全摘術」でしか救命できない状況であることから,コンケン大学からの要請を受け,村上准教授が手術を担当しました。腫瘍脊椎骨全摘術は,脊椎に発生したがんを骨ごと全摘出する本学で開発された手術です。さらに,本学では同手術に改良を加え,取り出した骨の腫瘍細胞を液体窒素で凍死させ,その骨を元に戻して再利用する次世代腫瘍脊椎骨全摘術としました。脊髄を傷つけず,腫瘍だけを取り除く最高難度の手術でありながら,本学附属病院は年間20例近くの症例を重ねており,国内の他の大学病院と比較しても,その症例数は抜きんでています。また,同手術を輸血せずに行うことができるのは,世界中を見ても本学附属病院だけです。現地では8時間に及ぶ大手術となりましたが,手術は無事成功。タイで初めて次世代腫瘍脊椎骨全摘術を成功させたとあって,村上准教授は現地メディアに大きく取り上げられ,タイ政府からは感謝状が贈られました。国境を越えた医療貢献●最高難度の手術にタイでも成功地域への医師派遣数平成24年度463 件平成25年度477 件平成26年度494 件平成27年度478 件本学附属病院では,地域の医療を安定的に維持することを目的として,石川県を中心とした北陸の医療機関等に医師を派遣しています。地域の医療機関で活躍●地域医療の機能向上のために平成28年5月,本学附属病院は石川県の要請を受け,熊本地震の被災者を支援するため,熊本県へ医療救護班を派遣。総合診療部の山下太郎准教授(派遣当時は助教)が,看護部の池川怜那看護師と南堀直之看護師と共に,医療救護活動を行いました。現地では,他病院の医療チームと協力して避難所での諸活動に従事し,診察や病気のケアを行ったほか,被災者の声に耳を傾けながら医療ニーズの調査なども実施しました。熊本地震の被災者支援●医療救護班を派遣タイ政府からの感謝状を受け取る村上准教授(左)地域から世界まで,広域での医療支援活動37 7

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