ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.36

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金沢大学広報誌|アカンサス No.36

6 36観光Tour i sm03ビッグデータの活用でもう一歩先へ(左)GPSから見る外国人観光客の移動状況。観光客一人一人の移動経路は移動速度が速いほど赤色で示され,遅いほど緑色で示されています(上)腕時計型になっているGPSロガー。位置情報・気圧高度・速度などを3秒ごとに記録します理工研究域環境デザイン学系藤ふじう生 慎まこと 助教陸新幹線開業により多くの観光客でにぎわう金沢の観光に焦点を当て,膨大なデータ(ビッグデータ)の活用で快適な観光地づくりを提案しているのが,藤生慎助教です。藤生助教が注目したのは,金沢港に寄港した大型クルーズ船。この船で来訪した外国人観光客に,移動経路や速度を記録するGPSロガーと15秒ごとに撮影する小型カメラを装着してもらい,観光行動データを取得しました。それらを解析することで,観光客の時間ごとの訪問先や購買・飲食などの観光行動を視覚化しました。その結果から,混雑しないルートや時間帯,滞在時間が長いスポットなどが分かり,新しい観光ルートの作成に役立てられています。また,藤生助教は,観光以外の分野でもビッグデータを活用。平成28年の熊本地震では,被害箇所の把握のため,被災地上空に赤外線カメラを搭載したドローンを飛行させました。通常のカメラは情報量が多すぎて解析に時間がかかりますが,赤外線カメラは建物の表面温度を色で捉えるため,災害直後でも早急に解析結果を活用できると考えたからです。瓦などが壊れた建物は画像に乱れが出るため,地図情報と組み合わせることでいち早く危険な箇所が分かります。地震発生直後にハザードマップを作成することで,被災者やボランティアを危険から守ることができるようになりました。「集めたビッグデータを研究のノウハウとアイディアでうまく料理して,みんながハッピーになる結果を出したい」と語る藤生助教。ビッグデータの収集・活用から生み出されるさまざまな研究成果が今後も期待されます。北

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