テーマ「“私たちの金沢大学”に期待すること」
山崎光悦学長 × 金沢大学のステークホルダー(平成27年7月11日)

◆ 卒業生:山出 保 金沢大学学友会会長 ◆
◆ 企  業:山出 保 石川県中小企業団体中央会会長 ◆

山出 金沢大学のステータスは,国立大学の中でどの位置にあると考えているのか。また,このたびの国立大学法人運営費交付金改革では文部科学省から三つの重点支援の枠組みが示され,金沢大学がその中から「世界最高水準の教育研究」を選択したことに敬意を表するとともに,大学の総合的な研究テーマを設定するなど,これまで以上に研究力強化に重点的に取り組み,目標の実現を目指していただきたい。stakeholder1

※国立大学運営費交付金改革:「地域活性化・特定分野重点支援」,「特定分野重点支援」,「世界最高水準の教育研究」の3分類から大学自らが選択する。

山崎 10年から20年先を目途に世界100位内に入る研究分野を5つくらい創出し,総合ランキングでは世界200位内を目指す。その実現のために,国立大学運営費交付金改革の重点支援の枠組みのうち「世界最高水準の教育研究」を選択した。研究の重点分野を特定し先鋭化することで,限られた資源を効率的・効果的に活用し,研究の強化促進を図っていきたいと考えている。

山出 総合大学である金沢大学にとって法科大学院は大変重要である。入学者が減少していることから定員削減などの措置を講じているが,教育内容の充実に向け,引き続き努力していただきたい。

山崎 法科大学院の撤退があった大学もあるが,本学としては,引き続き法科大学院の教育内容の充実に努めていきたいと考えている。また,卒業生からの寄附を基にロースクールの基金を立ち上げるなど,奨学金制度等の充実も図っている。

山出 地元中小企業との連携推進や受入体制の構築をお願いしたい。

stakeholder2山崎 大学の使命は,教育・研究・医療を通じて社会に役に立つ優秀な人材を育成し,社会に送り出すこととともに,研究の成果を地域の課題解決に役立てることである。特に工学分野ではサイエンスの成果を産業界に役立てることは当然であると考えている。引き続き,産学連携活動の推進に努めていきたい。

山出 北陸新幹線の開業により人の流れが変化してきている。これを機会に,若い研究者を呼び込むシステムの構築や受入体制の整備をお願いしたい。

山崎 平成26年度にリサーチプロフェッサー制度(招へい型・登用型・若手型)を導入するなど,研究者を呼び込む取組を開始した。今後も一層の充実に努めていきたいと考えている。

※リサーチプロフェッサー制度:優れた研究力を有する教員に研究に専念する環境を提供する制度。

 

 

◆ 企業関係者:谷内 正立 株式会社北陸銀行顧問 ◆

谷内 国立大学運営費交付金改革の重点支援の枠組みについて「世界最高水準の教育研究」を選択したことは,当然の決断だと思う。stakeholder3今後,目標に向かって努力していただきたい。

山崎 大学として「世界を目指す」と志を決めたからには,全学を挙げて頑張りたいと考えている。また,KUGSによる“金沢大学ブランドの確立”や“研究力強化に伴う外部資金の獲得”など,「さすが金沢大学」と評価してもらえるよう努力していきたい。

※KUGS:金沢大学<グローバル>スタンダード( Kanazawa University “Global” Standard )の略称。大学憲章に掲げる基本的な教育目標を実現するために,本学が育成する人材の具体的な姿として定めた。

 

 

◆ 高等学校関係者:新屋 長二郎 石川県高等学校長協会会長(金沢泉丘高等学校校長) ◆stakeholder4

新屋 高校も教育改革にチャレンジしているところであり,大学との連携はとても重要なので,これまで以上の連携協力をお願いしたい。また,高校生はオープンキャンパスに参加しているものの,大学の持つポテンシャルを理解していないと思うので,是非,もっと多面的な方法で大学を高校生に向けてアピールしていただきたい。

山崎 広報活動の必要性は十分に感じており,一層充実させたいと考えている。特に,志願者を増やす観点からも地元の高等学校を始めとして,多面的に活発な活動を行っていきたい。また,研究者は,研究成果を発表する機会があるものの,その説明は専門的で分かりにくく,いかにして難しい内容を分かり易く説明するかが重要である。

 

 

◆ 自治体関係者:泉谷 満寿裕 珠洲市長 ◆stakeholder5

泉谷 金沢大学の地域貢献に対して大変感謝している。全国的に見ると,様々な大学が学生の教育現場として地域を活用してくれているものの,その期間は短期間である。一方で金沢大学は,人材育成プログラムとしてすでに8年の実績があり,その結果として,卒業生のネットワークの構築や移住者の増加など具体的な成果も現れ,地域の活性化の貢献につながっている。金沢大学のこの取組は,日本でもトップランナーだと思うので,これをもっとアピールしていただきたい。

山崎 県内の市町村とは,それぞれ違った分野・内容で連携事業を実施している。大学は,地域の幸せを地域と一緒に考えたいと思っており,また,地域には,いろんな形で教育に参画してもらっている。連携活動のアピールも含め,地域と協力して様々な事業を推進していきたいと考えている。

 

 

◆ 保護者:成瀬 亮太郎 附属中学校育友会会長 ◆stakeholder6

成瀬 「学校教育学類の教育研究のための施設」である附属学校園として,その生徒や保護者に対し,大学の推進している事業や目指す方向性に関する情報提供の機会を設けていただきたい。また,全国的に,附属学校園の意義が問われていることから,金沢大学ならではの取組を実施していただきたい。

山崎 生徒や保護者に対し,本学の研究を垣間見るような機会を提供したいと考えている。また,附属学校園の意義については,中央教育審議会でも,幼小・小中・中高・高大連携など新しい教育方法や科目の開発,新しい入試方法の模索などについて議論されており,様々な方策を検討していきたいと考えている。教職大学院が平成28年度からスタートし,今後一層,附属学校園と密接に取り組む機会も増えることから,PTAとも意見交換を行いながら,よりよい方策を探っていきたい。

 

 

平成27年7月11日(土)開催
金沢大学ステークホルダー協議会より