肝細胞癌早期診断法と画像影像下治療法の研究
受賞対象となった研究は「肝細胞癌早期診断法と画像影像下治療法の研究」です。
本研究では,CTと血管造影法を組み合わせた新しい肝癌診断法を開発しました。これにより,5mm前後までの肝癌の検出を可能とするとともに,肝癌の多段階発癌を画像的に初めて明らかにし,結果として早期肝癌の診断法を確立しました。これは最も精度の高い早期肝癌診断法として我が国を中心に広く施行され,また本法で得られた知見は早期肝癌診断に必須の概念として世界中で応用されています。
また,本法で得られた肝癌の血行動態解析をもとに,マイクロカテーテルによる亜区域肝動脈塞栓術を開発しました。導入後は多血性肝細胞癌の肝動脈塞栓療法後の局所再発率は約80%から40%前後へと著しく減少し,副作用が著しく軽減しました。その結果,肝動脈塞栓療法の標準的手技として世界中で広く施行されています。
これらの成果は,今後ともさらに肝癌の早期発見に貢献し,また手術適応や局所焼灼療法の適応のない肝癌に対する標準治療として,肝癌の治療成績向上に寄与することが期待されます。

